公益財団法人操風会 岡山リハビリテーション病院

リハビリテーション医療

退院後の社会生活の支援

就労支援

家庭への復帰の一歩先には職業復帰という課題があります。けがや病気による後遺障害が職場復帰するためにどのような影響があるか、どのような働き方・環境であれば復帰できるのかという会社側との細かい調整なども必要になりご本人やご家族は不安な気持ちや焦りも生じることがあります。

当院では就職や職場復帰を目指す方に対して、患者さまご本人、ご家族の意向を確認しつつ、医師・リハビリスタッフ・ソーシャルワーカーで連携し安心した社会生活を送っていただくことをサポートしています。また就労に関する専門の支援機関と連携し、ご本人やご家族だけでなく職場の方への支援も行っています。

自動車運転支援

退院して日常生活に戻るにあたり、自動車の運転を再開しても大丈夫か不安に思われる方も少なくありません。運転は、買い物や仕事、余暇活動を行うにあたって重要な移動手段であり、日常生活で大きな役割を持つ活動です。しかし、病気やけがにより、手足の機能や注意力などに問題がある場合、自己判断で運転を再開するのは危険な場合があります。

当院では退院後の移動手段の獲得に向けて、自動車運転に関わる能力の評価や、運転に代わる移動手段の提案などの支援を行っています。

当院に入院歴のない脳卒中後の患者さまについても自動車運転に関する評価・訓練を実施していますので、ご希望がありましたら、当院地域医療連携室までご連絡ください。

自動車運転支援の流れ

運転に関わる能力の評価

手足の動きの評価

注意力や判断力などの評価

ドライブシミュレーター

評価結果の説明・方針の検討

評価の内容や予測される運転への影響に関して、患者さま・ご家族に説明し、その後の方針を相談します。免許センターへの相談もしくは教習所の利用を提案します。

自動車教習所

実際に車に乗り、ハンドルやペダルの操作、周囲の状況への注意力・判断力を評価します。患者さまに合わせて、評価する内容や運転する道を設定できます。

最終的な方針決定

院内の評価や教習所での実車評価が良好な場合には、運転免許センターへ相談をします。
評価の結果、運転をやめることを提案する場合もあります。当院では、運転をやめた後の生活を実りあるものとするために、各自治体で行っている移動サービスの利用や、免許返納後に受けられるサービスの情報提供など、移動の代償手段の提案を行っています。

コミュニケーションの支援

言葉の障害は家庭生活や就労においても多大な影響がありますので、入院期間だけでなくその後の生活も重視して言語療法を提供しています。当院では、失語症の方々が地域や趣味の場、仕事などの様々な場所へ活動の場を広げることができるよう退院後も継続的に支援を行っています。

失語症交流会

失語症が重度の方を対象として年に3回開催しています。

失語症が重度であるほど、コミュニケーションの機会が少なくなりがちです。そこで、外出の機会・人との交流の場として開催し、テーブルトークやミニゲーム、言語訓練などを行っています。また、失語症の方を支えるご家族同士での交流や情報交換の場としても活用していただき、失語症の方だけではなくご家族の支援も行っています。

岡山失語症友の会 コスモス

当院の言語聴覚士が活動に協力している失語症の患者会です。失語症の方にとって、同じ悩みを持つ方々との交流は社会参加への重要なステップです。毎月の例会では、言葉のゲームやテーマに応じた会話などを行っています。また、ご家族の交流会や、女性会員の交流会「ひなげしの会」なども開催しています。

岡山失語症友の会 コスモス

事務局:岡山リハビリテーション病院内
代表:伊澤幸洋

言語自主トレ教室 ことば塾

岡山失語症友の会 コスモスが主催する言語訓練の会です。病院での言葉の練習が終了された方に機能回復訓練の場を提供しています。家庭での言語コミュニケーション能力の向上を目指しています。それぞれの方の状態に合わせた言語訓練課題や参加者全員によるクイズ形式での練習や文章の読み合わせなどを行っています。

患者会への参加につきましては、担当の言語聴覚士までお気軽にお問い合わせください。